2011年9月6日

宇多津町復元塩田


先日のプログでも少し触れた、大阪の空店舗事業への出品に向けた商品探しに、隣町の宇多津町振興財団にお伺いしてきた。

ここは宇多津町の観光スポット『ゴールドタワー』の袂の海辺にある。入浜式塩田を復元し、年間2トンの塩の生産をしている。この塩を使い、「入浜の塩」「入浜のにがり」「宇多津の塩飴」「うたづ塩キャラメル」を商品化して販売している。

地元以外では、東京新橋の香川県のアンテナショップ、大阪の香川県事務所などの限られた所でしか見たことのない商品だ。取り扱わせてほしいと申し出たものの、弊社への仕切を聞いて事情が呑み込めた。商品化はしたものの売れても原料が無いのだ。原料を作るための塩田は旧来の入浜式塩田だし、宇多津町にはそもそも自然の浜辺はないし、製法はほとんど人力だから人件費も・・・そしてこの事業は民間ではなく町がしている。

弊社が小売店なら利幅は小さな商品だが扱えなくはない。しかし弊社は卸だ。残念だが今はあきらめるしかない。

坂出市、宇多津町などかつて塩で栄えた町の繁栄は、塩を現在から未来形で作り伝承することだと思う。坂出には日本海水讃岐工場があり、年間17万トンの塩の生産を行っている。一部流下式製法で作られた昔ながらの塩もあるが、大半は量産重視のイオン交換膜法で作られた塩だ。イオン交換膜式の塩は値段が安いのは良いのだが、旨みに欠ける気がする。小規模の食品メーカーはシェア争いをするような量産は向かない。少々原料コストがかかっても物語があるオリジナルな商品開発が必要だ。そのためにも物語のある坂出の塩が欲しい。

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