2011年12月10日

香川本鷹の島も冬


台風の中、頑張って収穫できた香川本鷹

3か月ぶりに丸亀市沖の手島に渡った。丸亀港発11時10分の定期船は、季節風のせいで木の葉のように揺れた。穏やかな瀬戸内海も、冬型の気圧配置になると白波が立つ。グデグデになり手島に着くと、桟橋まで軽トラが迎えに来てくれていた。

株式会社SFSの兼本社長から4、5日前に「丸亀に行くけど・・・」と言われて、「手島に行くんな・・・」と返していたのだが、目的も何も聞かないでお供した。今回も丸亀市のI氏が一緒だ。軽トラはいつもの農家の前で止まった。納屋の中には、大きな段ボールがたくさん並んでいた。中を開けると、乾燥した本鷹がぎっしり入っている。箱には生産者の名前とA、B、Cと書かれた票が貼ってある。買取価格の元になる等級の審査が今回の目的だった。横にいるだけで、農家の人たちの緊張がピリピリと伝わってくる。

9月に来たときは、長雨や台風のせいで畑は散々だった。けど、そこから頑張って畑を手入れして、思っていたよりも収量を確保してくださっていた。色付き加減、実の大きさと状態でランクは決まる。作付から収穫し、乾燥、選別、箱詰め、引き渡しまでが農家の仕事だ。かなり手間がかかる。SFSは送られてきたものを、再度より細かく選別し直すという。味と風味のばらつきの無い加工食品を作るためには、かなり細かい作業が必要だ。

審査が終わった後は、小学校跡地の集会場で昼食をご馳走になった。島の手作りのそれはそれは心のこもった料理だ。バラ寿司、チヌの海潮汁、チヌの刺身、チヌの姿煮、野菜の煮つけ、チヌのなます、タコの天ぷら。大変恐縮しながら美味しく頂いた。食べながら、来年の事を話し合った。農家の方の思いをどのように利用者に伝えればよいのか。過疎の島に一人でも多くの方をご案内したいと思う。

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